♯35クリストファー・ニコースキー投手

バランス崩壊。


2008年版はこちら

基礎データ

1973年3月9日、アメリカ出身。191、95kg。左投左打。
セントジョンズ大学からレッズ、タイガース、アストロズ、タイガース、メッツ、レンジャーズ、ブレーブスヤンキースナショナルズを経て2006年ソフトバンクホークスに入団。
2008年オフに戦力外通告を受け、退団。

エピソード

1995年にメジャー初登板。それ以来ずっとワンポイントの起用が続いている。
しかしかなり被打率が悪く、メジャー定着には至っていなかった。
AP通信より特派員の任命を受け、日本の野球について紹介する記事を書いていた。

今季のニコースキー

2008年版の記事で指摘したとおり、彼の適正はワンポイント。しかし、今年彼が任された仕事はクローザーだった。
打者の左右で相性がはっきりしている彼にその役目は勤まるはずが無く、開幕当初から不安定な投球を見せて早々に抑え失格。抑えを外れた後も本職へは戻らず、どの場面で投げるのかはっきりしない状態が続く。そして8月以降は殆ど敗戦処理に落ち着き、そのまま解雇となった。
ワンポイントでならば成績を残せたかもしれないが、昨年2割強に抑えた左打者に3割近く打たれているのでは解雇も止むなしか。
ところで、彼はホークスに大きな功績を残したことはご存知だろうか。何故ホークスの外国人選手があまり働かないか、という問いについて、彼のブログで答えを示しているのだ。
詳しくは彼のブログに譲るが*1、論旨をまとめると、ホークスには外国人を多く抱えることで、少しでも結果が出ない選手を「競争」の名によって一軍から外してしまう環境があり、その事が彼らに余計なプレッシャーを与え、いっそうの不振へと進む悪循環が働いている、というものだ。
外国人選手の大量獲得は「不安」に裏打ちされていることは明らかだが、それにより彼らのパフォーマンスが発揮されないのでは意味が無い。フロントの方々には一考願いたい件である。

*1:日本語版は消されているようです。