今シーズン展望・ホークス編

もう少し詳しく。
先日の予想がかなり適当でいい加減なものだったので、改めて陣容・展開の予想を記しておきます。


投手

先発

<開幕ローテ>
△杉内
△和田
△大隣(完全復活は5月以降)
新垣(完全復活は5月以降)
ホールトン
ロー<リザーブ>
大場
ジャマーノ(リリーフ転向の可能性あり)

岩崎
△大田原
(斉藤)


昨季の開幕ローテが<杉内-スタンドリッジ-大場-新垣-大隣-甲藤>という、実績・体調ともに万全なのが杉内ただ一人の大博打ローテだったことを考えると状況は雲泥の差。正直2位予想した自分が恥ずかしい位…ただ、体調万全な日本人が和田一人という状況は不安と言えば不安。WBCで連投もこなし、すっかり中継ぎ投手に化けていた杉内がすんなり先発に戻ってこられるのか?ここに疑問が残ります。もし杉内が7回辺りで力尽きてしまうようならば、現時点で完投が期待できるのは和田だけになり、リリーフを休ませられるのは週1回以下となる。つまり、序盤のホークスの勝負の鍵はリリーフ陣が握っている、と言えましょう。そう考えると、秋山監督がリリーフ投手に1回をしっかり投げさせていた事も納得です。

中継ぎ・抑え

<敗戦処理+ワンポイント>
水田
摂津
△三瀬<勝ちパターン>
ファルケンボーグ
△神内<クローザー>
馬原<リザーブ>
佐藤
久米
藤岡
柳瀬
柳川(育成枠脱出が前提)
△小椋
△篠原
△森福


そのリリーフ陣ですが、オープン戦の出来を鵜呑みに出来るならばかなり期待が出来る布陣になってきました。神内-馬原の2人で組む「西のロケットボーイズ」の誕生はこのブログ2年越しの願望であったわけですが、OP戦での起用法を見る限りではファルケンボーグを加えた3人体制でのユニット結成がかなり現実味を帯びてきました。仮に神内やファルケンボーグのどちらかがダメでも小椋や久米が一定の存在感を示せたので、一人欠ける位ならば問題ないのですが、ファルケンボーグは制球力の甘さが、神内は病み上がりであると言う点が微妙で、気がついたら2人とも1軍から消えているという展開も十分考えられます。小椋・久米でセットアッパーを1年勤められるか、と言うと二人とも「ジンクス組」なので故障が心配。となると、篠原や水田がセットアップに回る事が予想され、途端に鷹のリリーフ全体が安定感を失うでしょう。ただでさえリリーフへの負担が大きくなることが予想されるだけに、リリーフの崩壊は昨年以上にチームに深いダメージを与えかねません。そうならないためにも、神内・ファルケンボーグの奮闘に期待します。

野手

<スタメン>
4△本多
6△川崎
5 松田
D 松中
3 小久保
8 アギーラ
9△柴原 
7 中西(長谷川と交互起用?)
2△高谷<1軍控え>
山崎
田上(内野メイン?)
△本間
森本
仲澤
△長谷川
辻<リザーブ>
的場
堂上
△小斉
□金子
△明石
多村(故障が癒えたら1軍へ)
△城所
村松
△中村
井手
荒金


先日はこの陣容について「悪くない」と書きましたが、それでは得点力は向上したのか?という問いについては疑問が残ります。小久保・松中・多村・柴原のベテラン勢は故障を抱えフル出場は厳しく、高谷やアギーラは未知数、中西と松田は「2年目のジンクス」に挑む年、と本多・川崎以外は全く安定感を欠く陣容なのです。それでは何故この陣容を評価したのか。それは、若手の出場機会が増えることが予想されるからです。主力に安定感が無い以上、小斉・城所・井手といった昨年頭角を現した選手にもチャンスは必ず回ってくるはず。彼らにも「結果を残せば1軍に上がれる」というモチベーションを与える事はチームにとって必ずプラスになる事。ファームに閉塞感が漂っていた07年に比べて1・2軍の風通しはかなり良くなっているはずです。私は今年の秋山監督の仕事は「優勝すること」ではなく「秋山政権にとって戦力となる選手・ならない選手を分断する事」だと思っています。そういう視点から考えると今年のチーム状況は長期的に見れば恵まれている、と言えるのではないでしょうか?
ただ、今年この陣容で打てるかはかなり疑問。チーム総得点最下位を日本ハムと争う状況に大きな変化は見られないでしょう。

チーム全体

チームの調子自体は良いものの、それを公式戦での勝ちにつなげられるかは残念ながら微妙であると言えましょう。だからこそ、ホークスファンは特に試合結果以外の要素、特に世代交代の進捗状況に目をむけ、勝ち負けとは別に評価を意識的にしていく「覚悟」が求められる1年になると思います。
昨年の最下位という結果も、そしてホークスの黄金期も、過ぎ去った過去の話。新しい時代がこれから築き上げられる。そういう「ゾクゾク感」に1年間浸り続けられることに期待しましょう。