ストーブリーグ短観04

鷹にとっては大晦日。ドラフトです。

1位 今宮健太(内野手・右投右打・明豊高)
171センチの小柄な体から62本塁打を放った「小さな巨人」。
投手としてmax154kmをマークした強肩を生かした遊撃守備も魅力。
自身を敬遠した投手を睨みつける「やんちゃさ」は現状の雁ノ巣の選手に無く、早い段階で1軍のレギュラー争いに食い込めそう。

3年・夏


2位 川原弘之(投手・左投左打・福岡大付属大濠高)
max144kmで切れ味十分の速球と、大石(早稲田大)直伝の縦スライダーが武器の福岡を代表する左腕。
不用意な失点をする癖があり、夏の大会でも命取りとなってしまった。
技術云々よりまずムラッ気を解消することが課題となるか。

3年・時期不明


3位 下沖勇樹(投手・右投右打・光星学院高)
08年の東北大会で菊池(L)に投げ勝った事もある本格派。
max148kmの速球を誇るが、春の段階ではフォームのバラつきとシュート回転する球筋が課題だった。
二保や岩崎と同タイプのライバルは多いが、粘り強い投球でまずは雁ノ巣のローテ争いに食い込みたい。

3年・センバツ


4位 中原恵司(外野手・右投右打・亜細亜大)
今年の日米大学野球でMVPに輝いたこの世代屈指の飛ばし屋。
攻守に荒さは残るが、飛距離だけなら松田(H)以上とも言われる長打力を生かしたい。
江川や中西が伸び悩む中、ポスト多村に食い込みたい。

3年・春(4年次の動画があったら教えてください…)


5位 豊福晃司(内野手・右投左打・鳥栖高)
50メートル5秒8の俊足と巧打が光る。
1年目から三塁手として出場していた原動力は守備で、ボールを取ってからの速さが魅力。
まずは今村や福田との争いに勝てる武器を探したい。


指名選手を見る限り、全体としては徹底的な素材買いドラフトを目指した、といった所でしょうか。指名された各選手ともムラがある選手ではありますが、即戦力候補がただでさえ少なかったのでその方針は妥当だと思うし、その観点では中々の高素材を取られたと思います。
まずは今宮について。実は中継を見ていた段階では、菊池・今村に食い込まない弱腰の姿勢には少しがっかりしていました。しかし、彼も勿論「地元の逸材」。更に今季の補強ポイントが「三塁手」であった事を考えると、有力な即戦力内野手がいなかった今季・有力投手が揃う来季の候補を天秤にかけると、今年は野手を獲得する、と言うのは実に理屈の通る指名方針なのだ、と思い直しました。当たり前かもしれませんが、スカウトの方々の方が1ファンの私より数段冷静でしたね。
そして川原・下沖・更に中原と、4巡目まで外れ1位候補と目されていた選手が残っていたのは大きかった。特に中原は阪神やロッテ、ヤクルトが必要としていた右打ちの長距離砲の外野手なだけに、4位まで残っていたのは意外でした。それぞれのポジションで高卒選手が伸び悩みを見せているだけに、彼らにとっても良い刺激となれば良いですね。
最後に豊福。彼は昨年でいう鈴木枠でしょうか。彼の今季の成績を見る限り中々前途は厳しそうですが、明石を本気にさせた鳥越監督から必死に「何か」をつかんで欲しいです。
ただ、捕手を獲得しなかったのはすごく意外。6人体制だと有事の際がとても心配です。更に中継ぎ候補を取らなかったのも意外。山内や門脇、諏訪部がまだ残っていただけに少し残念。
最後に彼らが、不作との前評判を5年後・10年後に笑い飛ばせるような活躍を見せてくれる事を祈っています。



一応指名全選手のまとめ