試合短観 特別編

よりによって、ペタ?


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正直に言います。やっちまったな。ホークス。これだけ無駄とはっきり言える補強は、あまりないと思います。

理由は大きく分けて3つ。順に述べていきます。


まず、ディフェンスをあまりにも無視した補強であることです。
DHの松中と一塁の小久保、レフトのオーティズは絶対外せないという状況では、左投げでかつ、膝を痛めて一塁が守れないペタは、必然的にライトへ回る事になります。そうなると外野はオーティズ-長谷川-ペタという布陣になりますが、長谷川の守備は良くないという事を考えると、外野手が全員守備が下手という状況が生まれるのです。巨人や横浜のような狭い球場を持つチームならともかく、広い球場を持つチームの敷くべき布陣であるとは到底言えません。二塁にオーティズを回し、レフトにペタという選択肢も無い訳ではありませんが、機動力を落とすという代償が大きいです。


第二に外国人枠の問題があります。今週ホークスは、二人の外国人投手をテストするようですが、その事からも分かるように、今年のホークスは投手不足が深刻です。更に、外国人選手は「助っ人」という言葉があるように、チームの足りない部分を埋めるために居るべきものです。以上を踏まえると、足りない部分が投手ではなくスラッガーという結論に至るのは不自然であると断ぜざるを得ません。

第三に、最も強調したい要素として、長期的視点の欠落があります。確かに小久保の長打力は衰えました。松中もフル出場は厳しい。ですが、だからと言って小久保と同年齢で、しかも重い故障を抱えた選手を獲得する事が果たして戦力面でも、志気の面でもプラスになると言い切れるのか。答えはもちろんNOです。故障のリスクが高い選手を揃えれば、それだけ同時に離脱する可能性が高まります。また、ペタの加入により、松中や小久保が離脱したとしても、松田を筆頭とする若手選手は下位に固定されます。そうなると、彼等が重要な役割を与えられて試行錯誤する事で果たしうる、更なる飛躍の芽をつむ事になります。また、中西や明石のような08年に我慢して起用した選手の芽も積み、ファームで生き腐れを起こす可能性があります。二重の意味でチーム編成にマイナスとなりかねません。

以上を統合すれと、ペタの獲得が無意味である、という結論を得るのは容易であると言えましょう。もしペタがコケた時、ズタズタにされたチームに対し、一体誰が責任をとるのでしょうかねぇ?私は秋山監督ではないと思いますよ。誰とは言いませんが。